恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
「すみません、離婚するって決めていたのに、もう龍臣さんには会わないかもと思ったら、これだけでも手元に持っていたいと思ってしまって」
どうやら、茶碗は持っていくつもりだったらしい。その事実に、なんだがぐっときてしまう。
あの日、彼女の目についただけの茶碗。だけどいつの間にか、それは彼女にとってかけがえのないものになっていたらしい。
そうと知ったら、俺にとってもかけがえのないものになる。
俺は彼女のもとへ行き、彼女の手から茶碗を奪う。
そのままちゅっとおでこに口づけを落とし、キッチンへと戻った。
「た、龍臣さん……っ!」
俺の名前を叫びながら、彼女は顔を真っ赤にする。そんな彼女に、俺は告げた。
「これからも毎日、この茶碗を使おう。俺たちが夫婦でいる限り、ずっと」
すると彼女は瞠目し、それからふにゃんとした笑みを浮かべて頷いてくれた。
やがて、ふたりで食卓を囲む。
今までと同じなのに、なぜか無性に嬉しくて、幸せを感じる。
「美味いな、詩音のご飯」
ついそうこぼすと、詩音は嬉しそうな顔をした。
「龍臣さんもお料理上手ですよね。どうやって覚えたんですか?」
「普段はしない。だが詩音のためだと思ったら、勝手に手が動いた。今はレシピも簡単に検索できるだろう」
どうやら、茶碗は持っていくつもりだったらしい。その事実に、なんだがぐっときてしまう。
あの日、彼女の目についただけの茶碗。だけどいつの間にか、それは彼女にとってかけがえのないものになっていたらしい。
そうと知ったら、俺にとってもかけがえのないものになる。
俺は彼女のもとへ行き、彼女の手から茶碗を奪う。
そのままちゅっとおでこに口づけを落とし、キッチンへと戻った。
「た、龍臣さん……っ!」
俺の名前を叫びながら、彼女は顔を真っ赤にする。そんな彼女に、俺は告げた。
「これからも毎日、この茶碗を使おう。俺たちが夫婦でいる限り、ずっと」
すると彼女は瞠目し、それからふにゃんとした笑みを浮かべて頷いてくれた。
やがて、ふたりで食卓を囲む。
今までと同じなのに、なぜか無性に嬉しくて、幸せを感じる。
「美味いな、詩音のご飯」
ついそうこぼすと、詩音は嬉しそうな顔をした。
「龍臣さんもお料理上手ですよね。どうやって覚えたんですか?」
「普段はしない。だが詩音のためだと思ったら、勝手に手が動いた。今はレシピも簡単に検索できるだろう」