恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる

エピローグ 愛する旦那様とともに

 暑い夏が去り、長雨も去った、十一月。
 私と龍臣さんは、結婚式を挙げた。

 青い空の見える、解放的なチャペル。
 私は祖母の選んでくれたウェディングドレスに身を包み、ひとりでバージンロードを歩く。

 だけど、寂しくはない。祖母と父母が、空の上から見守ってくれているような気がするから。

 おばあちゃん、お父さん、お母さん。
 私、こんなに素敵な人と結婚式を挙げているんだよ。

 心の中でそう言いながら、彼の待つ祭壇へと、一歩一歩近づいてゆく。

 やがて、こちらに手を伸ばす彼の姿が見えた。

 いつもスクラブかフライトスーツ姿の旦那様が、今日は真っ白なタキシードに身を包んでいる。
 斬新なその姿も、かっこいい。

 柔らかく微笑むその顔が、もう全部、大好きだ。

「詩音」

 名前を呼ばれ、トクリと胸が震えた。
 それで、今日が特別な日なのだと改めて思い知る。

「龍臣さん」

 彼の名前を呼ぶと同時に、私は彼の腕の中に飛び込んだ。
 今、私はとても幸せなのだと、天国の皆にも見せたい。

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