恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
彼は無愛想で、寡黙な人だ。そのうえ、彼がフライトドクターの日はなぜか出動要請が多いらしい。
「守山さんは、怖気づかないの? 彼と当番だなんて……」
横居さんの声には、困惑が交じっていた。
彼女がそう言うのにはわけがある。
宇田川先生は都内にあるセレブ御用達の大病院『宇田川病院』の息子であり、それが理由で病院内で疎まれているのだ。
彼は跡は継がないらしいが、それでも勤務中になにか彼とトラブルが起きたら、静和大学附属病院と宇田川病院がごたつきかねない。
だから皆、彼を避けようとする。
確かに、彼とペアの時になにか起きたらと思うと怖い。
病院同士の付き合いは、一歩間違えれば評判の落とし合いになりかねないからだ。
「でも彼、腕は確かですよね」
私の言葉に、横居さんはふっと表情を和らげた。
事実、彼の腕はよい。それに、彼は言葉数こそ少ないが、必要なことは的確にこちらに伝えてくれる。
無駄がなくスマートだから、彼との仕事はむしろしやすいと私は思う。
「さすが、守山さんらしいわね」
その言葉にきょとんとしていると、院内用スマホが震えた。
出動要請かと身構えたが、ただの通話だ。耳に押し当てると、今日の運行管理者の声が聞こえた。
『風が強くてしばらくヘリは飛べないから、今のうちにお昼とってきちゃって』
「守山さんは、怖気づかないの? 彼と当番だなんて……」
横居さんの声には、困惑が交じっていた。
彼女がそう言うのにはわけがある。
宇田川先生は都内にあるセレブ御用達の大病院『宇田川病院』の息子であり、それが理由で病院内で疎まれているのだ。
彼は跡は継がないらしいが、それでも勤務中になにか彼とトラブルが起きたら、静和大学附属病院と宇田川病院がごたつきかねない。
だから皆、彼を避けようとする。
確かに、彼とペアの時になにか起きたらと思うと怖い。
病院同士の付き合いは、一歩間違えれば評判の落とし合いになりかねないからだ。
「でも彼、腕は確かですよね」
私の言葉に、横居さんはふっと表情を和らげた。
事実、彼の腕はよい。それに、彼は言葉数こそ少ないが、必要なことは的確にこちらに伝えてくれる。
無駄がなくスマートだから、彼との仕事はむしろしやすいと私は思う。
「さすが、守山さんらしいわね」
その言葉にきょとんとしていると、院内用スマホが震えた。
出動要請かと身構えたが、ただの通話だ。耳に押し当てると、今日の運行管理者の声が聞こえた。
『風が強くてしばらくヘリは飛べないから、今のうちにお昼とってきちゃって』