恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
「いえ、私はただ案内をしただけですから」
笑みを浮かべてそう言うと、龍臣さんがぼそっと言った。
「ERの邪魔はしないでくれ」
「本当に、龍臣はつれないなあ」
お兄さんはけらけら笑って、私たちの前から去っていく。それで、やっと肩の力が抜けた。
思わずふうと一息つくと、龍臣さんは私の腰から手を離す。
「急がないと、面会時間が終わってしまう」
寂しいと思ったけれど、彼の言うことも事実だ。
私たちは急いで、祖母の病室へと向かった。
今日も元気そうな祖母の様子に安堵し、龍臣さんと一緒に病院を出る。
彼は今日、車で来ていた。帰りに買い物に行こうと、示し合わせていたのだ。
彼のクーペに乗り込むと、龍臣さんは運転席の扉を閉めてから口を開いた。
「すまない。まさか、兄さんがここまでやるとは思わなかった。兄さんのこと……迷惑をかけるが、よろしく頼む」
龍臣さんはそう言って、ハンドルを握る。
やはり、お兄さんは私たちの関係を探るために、ここに来たらしい。
「大丈夫です。私、頑張ります」
彼が祖母の前でとびきりの笑みを見せてくれるように、私もお兄さんの前では彼を愛している〝ふり〟を頑張ろう。
そう思って返したが、彼はこちらに苦笑いを向けた。
「頑張りすぎないでくれ。いつも通りの詩音でいてくれれば、それでいい」
笑みを浮かべてそう言うと、龍臣さんがぼそっと言った。
「ERの邪魔はしないでくれ」
「本当に、龍臣はつれないなあ」
お兄さんはけらけら笑って、私たちの前から去っていく。それで、やっと肩の力が抜けた。
思わずふうと一息つくと、龍臣さんは私の腰から手を離す。
「急がないと、面会時間が終わってしまう」
寂しいと思ったけれど、彼の言うことも事実だ。
私たちは急いで、祖母の病室へと向かった。
今日も元気そうな祖母の様子に安堵し、龍臣さんと一緒に病院を出る。
彼は今日、車で来ていた。帰りに買い物に行こうと、示し合わせていたのだ。
彼のクーペに乗り込むと、龍臣さんは運転席の扉を閉めてから口を開いた。
「すまない。まさか、兄さんがここまでやるとは思わなかった。兄さんのこと……迷惑をかけるが、よろしく頼む」
龍臣さんはそう言って、ハンドルを握る。
やはり、お兄さんは私たちの関係を探るために、ここに来たらしい。
「大丈夫です。私、頑張ります」
彼が祖母の前でとびきりの笑みを見せてくれるように、私もお兄さんの前では彼を愛している〝ふり〟を頑張ろう。
そう思って返したが、彼はこちらに苦笑いを向けた。
「頑張りすぎないでくれ。いつも通りの詩音でいてくれれば、それでいい」