政略結婚ですが御曹司に甘く囲い込まれ溺愛されています

第1章 運命の出会い

きらびやかなシャンデリアの光が、会場いっぱいに降り注いでいる。

格式あるホテルの大広間。

着飾った人たちが笑顔でグラスを交わす中で、私は一人、場違いな気分を抱えて立っていた。

(どうして、私がこんなところに……)

胸の奥にあるのは、わずかな高揚よりも、ずっと大きな違和感だった。

私は社長令嬢だ。

けれど、その肩書きとは裏腹に、許されているのはアルバイトだけ。

正社員として働くことも、責任ある仕事を任されることも、父は決して許してくれなかった。

「お前は守られていればいい」

そう言われ続けてきた。

(守られてるだけなんて……そんなの、嫌)

グラスを持つ指に、少しだけ力がこもる。

自分の力で働きたい。

誰かの役に立ちたい。

そんな当たり前の願いさえ、この家では許されない。
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