第一印象最悪の彼が、最愛の旦那さまになりました
***
千咲は衝撃を受けていた。ベストマリアージュが最高相性を叩き出した相手が、アローフォワード最高責任者、水無瀬澄春だったなんて!
「うそっ……千咲、すごいよ!」
一緒に結果を見守っていた彩香が興奮した声を上げて、呆然としている千咲の肩を揺する。
「ちょっと、フリーズしてるの?」
「だって……なにかの間違いじゃないかな?」
あり得ない。どう考えたって、平凡な一般社員と社長が合うわけがない。
地位だけではなく基本スペックのレベルが違い過ぎる。
水無瀬澄春、三十歳。蠍座 A型 身長183センチ、国内最高偏差値T大学卒。年収は五千万円以上、上限なしを選択しているので実際どれだけ高収入なのかは分からない。
(完全に別世界の住人じゃない。それに……)
千咲は表示された澄春のプロフィール写真を、半ば恐怖を感じながら見つめた。写真でも色褪せない際立った美貌から、冷ややかな空気が流れてくるようだ。
(こ、怖い……結婚どころか一緒にご飯を食べるだけでも、プレッシャーで胃を壊しそう!)
平穏と温かさを求めたはずなのに、猛吹雪の中に飛び込むような結果になってしまった。