第一印象最悪の彼が、最愛の旦那さまになりました

 翌日の土曜日。

 千咲と澄春は朝八時に家を出て、祖母の病院に向かった。

「ちーちゃん、来てくれたのね」

 祖母がうれしそうに迎えてくれた。

「おばあちゃん、体の具合はどう?」
「最近はずっと気分がいいの。先生や看護師さんもよくしてくれてね。澄春くんが手配してくれたからよ。ありがとうね」
「おばあさま、お元気そうでよかったです」

 澄春が柔らかく答える。

「なにか不足しているものはありませんか?」
「十分よ。あ、でも毛糸がほしいわ」
「おばあちゃん、なにか編むの?」

 千咲が割り込んで尋ねた。

「澄春くんのセーターを編みたくてね。千咲とお揃いのがいいと思うの」
「俺にセーターを?」

 澄春がきょとんとした表情になる。

「澄春さん、おばあちゃんは編み物が得意でプロ級なの。毎年私にセーターを編んでくれていてね。澄春さんにもプレゼントしてくれるんだって」
「手編みのセーター?」
「既製品より綺麗な仕上がりだから心配しなくて大丈夫だよ」

 澄春がうれしそうに表情を和らげる。

「楽しみにしています」

 午前中を祖母の病院で過ごした帰りは、ショッピングモールに向かった。

 祖母に頼まれた毛糸を買ったあとは、ふたりの服を選ぶ。

 ただのウインドウショッピングなのに、ふたりでいるからかとても楽しい。

「澄春さんは、アイスブルーとか、ライトグレーが似合うね。このポロシャツなんてよさそう」
「これ、ゴルフウェアだ」
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