第一印象最悪の彼が、最愛の旦那さまになりました
 事前に3LDKと聞き、一般的なファミリーマンションをイメージしていたが、千咲は自分の想像力の貧弱さをしみじみと実感することになった。

 LDKの部分だけで四十畳もあった。三部屋の個室は、ひとつが二十畳近い広さのマスターベッドルームで部屋の奥にバストイレが繋がっている造りだ。

 他ふたつの個室もそれぞれ十畳ほどある。

 どの部屋も千咲の独り暮らしの部屋よりも広く、設備は最新で最高品質。その豪華さとスケールに圧倒される。しかししばらくすると現実的な心配を感じはじめた。

「これだけ広いと掃除が大変そうですね」

 マンションでバストイレが複数あるとは思わなかった。

「定期的に清掃サービスが入る」
「え? そ、そうなんですね」

 病気でもないのに、家事を外注するなんて発送は千咲にはなかった。

(これがセレブの生活……!)

 この結婚生活……自分には到底慣れないのではないかと不安なスタートを切ったのだった。
 
 結婚してから一週間。千咲は環境の変化に順応し、新しい生活に徐々に馴染みはじめていた。

 豪華すぎる環境も、慣れると日常になるようだ。プロフェッショナルな家事サービスや、コンシェルジュが請け負ってくれる至れり尽くせりのサービスはとても便利だと感じている。
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