第一印象最悪の彼が、最愛の旦那さまになりました
「向こうで待ってるから、話が終わったら来てくれ」
「ああ」
正樹が部屋を出てドアを閉める。ふたりきりになると、澄春は千咲の隣に腰を下ろした。
「ドレス似合ってるな」
「えっ、本当ですか?」
「綺麗だと思う」
「……ありがとうございます」
千咲は照れて頬を染めた。澄春が褒めてくれるなんて思わなかった。彼はドレスに関心がないと思っていたから。
(むしろ澄春さんの方が素敵だし)
彼はいつも完璧だけれど、正装姿は華やかさが加わり、一層際立っている。
「これ、ぎりぎり間に合った」
澄春が言葉と共に、小さなケースを差し出した。
「えっ、これは……」
千咲は黒のケースに金糸で描かれたロゴを見て目を瞠った。
それはとある、ジュエリーデザインアトリエ【ルクス】のものだった。
ルクスは才能溢れるジュエリーデザイナーが、富裕層向けのプライベートオーダーメイド品のみを販売しているアトリエだ。指輪ひとつで数百万円以上するが、絶大な人気を誇っている。
オークションで原石を仕入れてアトリエに持ち込む者までいるとのことで、予約は一年先まで埋まっているようだ。
澄春との結婚が決まったときに、アトリエの存在を知ったけれど、自分がオーダーすることはないと思っていた。それなのに。
「ああ」
正樹が部屋を出てドアを閉める。ふたりきりになると、澄春は千咲の隣に腰を下ろした。
「ドレス似合ってるな」
「えっ、本当ですか?」
「綺麗だと思う」
「……ありがとうございます」
千咲は照れて頬を染めた。澄春が褒めてくれるなんて思わなかった。彼はドレスに関心がないと思っていたから。
(むしろ澄春さんの方が素敵だし)
彼はいつも完璧だけれど、正装姿は華やかさが加わり、一層際立っている。
「これ、ぎりぎり間に合った」
澄春が言葉と共に、小さなケースを差し出した。
「えっ、これは……」
千咲は黒のケースに金糸で描かれたロゴを見て目を瞠った。
それはとある、ジュエリーデザインアトリエ【ルクス】のものだった。
ルクスは才能溢れるジュエリーデザイナーが、富裕層向けのプライベートオーダーメイド品のみを販売しているアトリエだ。指輪ひとつで数百万円以上するが、絶大な人気を誇っている。
オークションで原石を仕入れてアトリエに持ち込む者までいるとのことで、予約は一年先まで埋まっているようだ。
澄春との結婚が決まったときに、アトリエの存在を知ったけれど、自分がオーダーすることはないと思っていた。それなのに。