恋煩いの処方箋

「だあれ?」
 おばさんに気付いた和花が聞く。
「あなたのおばあちゃんよ、和花ちゃん」
「おばあちゃん?」
 不思議そうに首を傾げる。
「そうよ。お手紙ありがとう。とても絵が上手なのね。……あぁ、なんてこと。本当に大和の小さい頃に似ているわ」
 おばさんはそう言って静かに涙を流す。
「おばさん」
 私は石段を数段降りておばさんをそっと抱きしめる。
「亜子ちゃん。今まで何もしてあげられなくてごめんなさいね。あの人も酷いことを言ったのよね……本当にごめんなさい。許してちょうだい」
 美人で優しくて憧れていた大和のお母さん。こんなに小さかったっけと思う。
「顔を上げてください。会いにきてくださってありがとうございます」
 和花は大和の膝の上から降りると「おばあちゃんも一緒に花火みよう」とおばさんの手を引く。
「ありがとう、和花ちゃん」
 おばさんは和花の隣に腰を下ろす。私と大和はその後ろに隣り合って座った。
同時にもうひとり私たちの元へとやってくる。
「……父さん」
その瞬間、一番大きな三尺玉が花開く。

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