天邪鬼な私に、宣戦布告されました

天邪鬼な私と、気になるあいつ

「沙彩ってさぁ、ほんとマニアックだよね。みんなが選ばないようなものをいつも選ぶんだから」

教室の窓側に集まった、いつメンで日向ぼっこ中。
今はアイドルグループの好みについて盛り上がっているけど、私と同じ感覚の人に会ったことはほとんどない。

「いーの。この、全然興味なさそーな顔が、逆にたまらなくいーんじゃん」

「でたー、沙彩の天邪鬼」

女子高生特有の甲高い笑い声が教室に響く。
うるさいなって思われてるんだろうな、と頭の片隅で思うけど、しょうがない。私たちが世界の中心だと思ってるお年頃なんだから。許してね。

「ところでさぁ、また颯斗、告白されてたらしいよ」

「えっ?何年?一年の子?」

「そうみたい。あの顔だもんね。颯斗の性格を知らない人は、顔面にやられちゃうんだろうね。
でも、知ってるうちらからしたら、絶対に恋愛対象にはならないけどねぇ」

チラッと自分の席にいる颯斗を見る。
二人に囲まれた彼は、意地悪そうな笑みを浮かべている。

顔面偏差値80の超イケメン。街を歩けばスカウトに声をかけられる。
……黙っていれば、だけど。
なんとも残念な顔面だ。

でも――

さすが、私。
そんな性格の悪いところにくすぐられて、絶賛、彼に片想い中なのだ。
(誰にも言えないけどね)

もう一度、彼に目を向ける。

――正確に言えば、彼のお腹の中。

彼の中には、小鬼が見える。

それが、彼の性格の悪さの元凶だ。
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