天邪鬼な私は、人気者の彼が苦手です
みんなに見せてあげたいという地学の先生の生徒思いなこと…。
前にはたくさんの石が並べられていた。

火山岩とか一括りで言ってるけど、めっちゃある。
火山から出た岩でしょ? なんでこんなに名前があるのよ。火山岩は火山岩でよくない?

授業が終わり、何種類もの岩を一度に持つ。
一つ一つはそんなに重くないけど、塵も積もれば…ってやつで結構重たい。

一つ一つ白い箱に入っているので、持ち上げるとかなりの高さになり、前が見えづらい。


「桜庭。俺も持つよ」


聞き慣れた声。

「颯斗?」

気づけば、荷物のほとんどを持ってくれていた。

二人で並んで歩く。

(前は、こんなことなかった)

いつも私は、半歩後ろだった。

嬉しい。

……でも。

(なんか、違う)

胸に、小さな違和感が残る。

「颯斗……前にさ」

気づけば、口に出していた。

「言葉、苦しそうだったよね」

――しまった。
< 39 / 69 >

この作品をシェア

pagetop