超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

シャルロットは首を傾げながら、テオドールについていく。

着いた場所はテオドールの執務室だった。
調度品は上質だが飾り気がなく、テオドール様らしいとシャルロットは思う。

「シャルロット嬢、そこに座ってくれ」
「かしこまりました」

テオドールに促されてシャルロットは、部屋の隅にある来客用のテーブルセットのソファーに腰を下ろす。

「失礼いたします」

先ほどの執事が現れ、銀色の皿をテオドールに手渡してから部屋から出ていった。

「今朝、私の朝食に毒が入れられていた。毒に反応して銀食器が一部変色していたため、食べる前に気付いたが。
料理人3人と料理を運んだメイドが怪しいが、誰の指紋も出なかったし、目撃者もいなくてな」
「私がやることは、この皿に触れて、犯人がわかるような情報を読み取ることですね」
「ああ。洗浄してあるので、もう毒はついていない」

シャルロットは自身のドレスの隙間から、折り畳んだ紙と万年筆を取り出してテーブルに置いた。

「見えたものを描き移すのか」
「はい。今回は犯人捜しということなので、細部まで正確な情報が必要だと思いまして」
「ほう」
「では……」

シャルロットはテオドールから銀色の皿を受け取った。
その瞬間、脳内に映像が浮かぶ。
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