超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「うわ!」

ソファーに寝転ぶエルネストの上に倒れこんでしまった。

「す、すみません!」

顔を上げたマリアンヌの目の前には、エルネストの美しい顔。
見つめ合う二人。
エルネストの顔がゆっくりと近づいてーー》

シャルロットはそこでページをめくる手を止めて、深い溜め息を吐いた。

(シチュエーションは微妙に合ってるけれど、実際はテオドール様は私を気にすることなく熟睡で、何も無かったけれどね!)


「恋愛小説ってこんな感じなのね……」

シャルロットは恋愛に興味がなかった。
父親が浮気性な上に、10歳の頃からサイコメトリーで人間の下卑た欲望を沢山見てきたからだ。

(この間のジョンもそうだけど、私達は外からは仲の良い夫婦に見えているのね。
仲が悪いわけではないけれど、恋愛的な仲の良さではないわ)

立ち上がり、窓の外を眺める。
執事長が庭師に指示を出していた。

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