超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
頭を下げるメイド達に優しく声をかけてから、使用人達の休憩室を後にした。

その後、メイド達が「シャルロット様って、健気な自覚がないのね」「テオドール様の冷酷な心を溶かしていることにも気づいてない」と話していたことをシャルロットは知らない。


玄関前を通りかかると、丁度テオドールが出かけるところだった。

「テオドール様、お気をつけて行ってらっしゃいませ」
「ああ」

いつものように挨拶を交わす二人。

テオドールは毎朝、王宮のすぐ近くにあるフィリス国家保安警察本部に出勤する。
そして、部下と二人一組で王都を巡回警備したり、事件の報告があれば調査をして犯罪者を逮捕したりして、夕食頃に帰宅するのだ。

しかし。

夕食の時間が過ぎて、湯浴みの時間になってもテオドールは帰って来なかった。
< 118 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop