超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「ーーシャルロット様! テオドール様がお帰りになりましたよ!」
シャルロットの寝室に若いメイドが飛び込んで来て、シャルロットの目が開く。
窓の外はすでに明るく、鳥の囀ずる声が聞こえる。
朝になっていた。
(私、いつの間に眠って……)
ソファーから飛び起きたシャルロットは弾けるように寝室を飛び出し、玄関へ走った。
そこには、出かける前と同じ姿のテオドールがいた。
「テオドール様……無事で良かった……」
泣き崩れるシャルロットにテオドールが駆け寄る。
「おおシャルロット、愛しい妻よ。泣かないでおくれ。君に涙は似合わない」
「え!?」
テオドールは怪訝な顔で見上げるシャルロットに構わず、彼女を抱き寄せようと腰に手を伸ばした。
「貴方、誰!? テオドール様は断りなく私に触れたりしないわ!」
シャルロットは後退りながら、鋭く叫んだ。