超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

第20話 テオドール拉致事件②

テオドールはそんなシャルロットを、眉を下げて悲しそうに見つめる。

「僕はキミの夫だよ。なぜ嫌がるんだい?」
「近寄らないで!」

(見た目はテオドール様そっくり……偽物なのか本人なのかわからない! 触れて視れば何か分かるだろうけど、準備が整ってからじゃないと無駄打ちになりかねないわ)

サイコメトリーで視る時は得た情報をすぐに紙に描き留めるため、あらかじめ紙とペンを用意しておくのだ。
それに一日に四回サイコメトリー能力を使うと激しい頭痛がしてしまうので、テオドールに一日一回までと決められている。

(テオドール様だけ執務室に連れて行きたいけれど、私一人ではーー)

若いメイドなど使用人達は様子がおかしいテオドールに恐れ戦いて、遠巻きにしている。
緊迫した空気の中、玄関扉が開き門番が顔を出した。

「テオドール様、来客でございます!」
「テオ!」

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