超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

第21話 テオドール拉致事件③

ユーリがテオドールと雑談をしながら隣り合ってソファーに腰を下ろしたので、シャルロットはテオドールの向かい側のソファーに座ることにした。

サイコメトリーを始める前に、視えた情報をメモするための紙と万年筆をテーブルに置く。
顔を上げると、ユーリと目が合った。
アイコンタクトを送ってから、テオドールの方を向く。

「テオドール様にお聞きしたいことがございます」
「なんだい? 愛しいシャルロットのお願いなら、なんでも答えるよ」

テオドールはにこにことテーブルの上で両手を組んだ。
甘い言葉を吐くテオドールの横顔を、ユーリがぎょっとした目で見つめている。

シャルロットは手袋を外してから、テーブルの上に両手を乗せた。

(ああ、テオドール様にこんな形で触れることになるなんて想像もしてなかったわ)

「昨夜、平民街を巡回した帰りに拉致された後、何があったのですか?」
「拉致なんて……ええと……あれ……?」

シャルロットの右手が、混乱するテオドールに触れる。
いつものようにシャルロットの頭の中に映像が流れ込むーー

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