超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

「シャルロット嬢は両親の命令のせいで"ふしだら"だと不名誉な非難を受けているからね。グレイヴン公爵夫人の醜聞は、そのまま夫のテオドールにも影響が出るから、この機に払拭すべきだ。ほぼ事実だしさ」
「……なるほど」

完全には理解しきれていない様子のテオドールを見て、ユーリが眉を下げて笑う。

「テオは相変わらず人の感情をわかってないなあ」

その様子を見たシャルロットは、ふとひらめいた。

(私の名誉回復を盛り込んだのは、私のためというよりテオドール様のため……? でも、私のことをテオドール様の付属品と捉えてくれて気が楽かも)

シャルロットはとても可憐な外見をしているので、男性から御しやすいと思われがちで。
先日のボーナム男爵のように、些細なことで好意を持って執着をしてくる男性が苦手だ。

「ユーリ様。お気遣い感謝いたしますわ」

シャルロットは深くお辞儀をした。

「今夜もパーティがあるんだ。いろんな人がテオドールの親友の僕に真相を聞きに来るから、触れ回っておくよ!」
「ああ、頼む。親友は事実ではないが」

二人のやりとりにシャルロットは吹き出しそうになる。

(その辺の喜劇よりよっぽど面白いわ。良いコンビなのね)

ユーリはウィンクをすると、帰っていった。
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