超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
テオドールが夜着のガウンを脱ぎ出して、シャルロットは悲鳴を上げた。

「やっぱり寝室を分けていただけますか!?」
「? ああ」

(もう、テオドール様って良くも悪くもブレない変人だわ!)

コンコンコンッ
ドアをノックする音の後。

「悲鳴が聞こえましたが、いかがなさいましたか?」

メイドの声が聞こえたので、シャルロットはもうひとつ寝室を用意するよう頼んだのだった。



「すぐお使いいただける寝室はこちらだけでして、少し小さめになってしまいますが……」
「充分よ。私のわがままなのに、すぐ用意してくれてありがとう」

隣の寝室に案内されたシャルロットが、メイドに礼を言ってからドアを閉める。

(もう私、テオドール様に気を使わないわ!)

シャルロットは頬を膨らませながら、夜着のネグリジェを脱いだ。
クローゼットを開いて、今日着るドレスを選ぶ。

(今日は婚礼式のドレスのサイズチェックをするから、脱ぎやすいデザインのものにしよう)

淡いレモン色のワンピースに近いシンプルなドレスを着たシャルロットは、髪を三つ編みにして後ろで巻いてピンで留めた。
全身が写る鏡の前でバランスをチェックする。

「うん、感じが良いわね」

シャルロットが満足げに呟いた直後、ノックが聞こえた。

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