超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
メイド長についていった部屋には、トルソーに飾られた白い婚礼ドレスがあった。

首まで覆われた古風なデザインのドレス。

「なんて上品で美しい……」

シャルロットが無意識に呟くと、メイド長が、

「ええ本当に。シャルロット様が付けていらっしゃるレースの手袋とも合いますね」

と微笑を浮かべる。

シャルロットはドレスにうっかり触れて視てしまわないように、さりげなくレースの手袋を嵌めて来たのだった。

(婚礼ドレスの持ち主は、テオドール様の亡くなられたお母様。
何かを視てしまうことは避けたい)

シャルロットはメイド長に婚礼ドレスを着せられ、お針子がサイズのチェックを始める。

「シャルロット様は華奢ですねぇ! 脇を少し詰めるだけなので、明日の婚礼式に充分間に合います」

針子が元気に喋る。
用が終わったので、シャルロットは婚礼ドレスを脱ぎ、メイド長がトルソーに戻した。

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