太陽と狐は「」をする
 その後、部屋着から普段着に着替え、朝餉をいただく。
 今日は親族のいない一人だけの食事だった。
 主菜は稲荷寿司。口でゆっくりと咀嚼していれば、灯はあることに気がついた。
 稲荷寿司といえば稲荷……つまり狐の好物だ。
 もしかしたらあの子も食べてくれるかもしれない。



(ばっ、バレないようにしなきゃよね……!)



 灯はこっそり袖の中に稲荷寿司を一つ隠す。
 指摘された様子もないから、おそらく気づかれていない。

 人に隠し事をするというのはかなり大変だし、こんなにも大きな秘密を持ったのは初めてかもしれない。
 外に散歩にいったり、狐を連れてきたり、ご飯をくすねたり。
 ただ、それも己が憧れた“普通”なのだとしたら——

 不思議と、悪い気はしなかった。
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