生真面目秘書だった彼がハイスペ副社長になって滾る執愛を刻み込んできます
 両親は、香梨奈のその行動がいじらしく感じたのか、香梨奈をより溺愛した。

 計算高い香梨奈は、自分が褒められるためにいい子を演じている。それがわかっていた理彩子は香梨奈の行動に反発したのだが……。

 香梨奈の思惑に気がつかない両親は、『香梨奈からの好意を無駄にするのか』と理彩子を罵倒する始末。
 頼むから関わらないで、そんなふうに香梨奈に対して何度思っただろうか。
 理彩子にとって香梨奈は、あまり接したくない人物の筆頭だ。

 だからこそ香梨奈が大学卒業と同時に海外へと行くと聞いたときは、内心でホッと胸をなで下ろしたのは言うまでもない。
 トラブルメーカーである香梨奈がいなければ、両親との間で騒動は起きないはずだ。

 これで安泰だと思っていたのだが、結局会社を押しつけられるという惨事に見舞われる。

 そんな悲惨な人生を送りながらも、会社運営に全力を注いだ。
 そのかいあって、会社はぐんぐんと成長をしていき、理彩子にとってKASHIWA雑貨がかけがえのないものになっていく。

 このまま社長としてがんばっていきたい。そう心に願っていたのに、香梨奈がもうすぐ帰国するという。
 渡英した香梨奈は数年後、イギリス国籍の男性と運命的な出会いを経て結婚したのだが、どうやら離婚という運びになったらしい。

 その一報を両親から聞いたときは、この世の終わりだと絶望した。

 
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