クールで無口な先輩、実は天然で優しすぎる。――新人の私がその距離をゼロにするまでの600日
#28【先輩視点:最終話】二人だけの秘密を抱えて。――クールな上司は今日も平静を装う
朝、最初に意識へ浮かび上がってきたのは、すぐ隣にある温もりだった。
浅い眠りのまま、ぼんやりと視線を向ける。
細い肩。規則正しい呼吸。胸元へそっと触れる髪の感触。
……夢じゃない。
ゆっくり目を開けると、薄いカーテン越しの朝の光が、静かな部屋を淡く照らしていた。
そして、その光の中に――すぐ隣で安心しきったように寄り添う彼女の姿があった。
「……りんりん」
掠れた声で名前を呼ぶ。
彼女が小さく肩を揺らし、少し照れたようにこちらを見上げてきた。
その瞬間、胸の奥がどうしようもなく熱くなる。
昨夜、何度も確かめ合ったはずなのに。
こうして朝になっても彼女が隣にいる事実が、未だに信じられなかった。
俺はそっと彼女の髪に触れる。
柔らかな髪が指の間を滑り落ち、その感触だけで理性が危うくなる。
「……好きだ」
自然に零れ落ちた言葉だった。
飾る余裕も、格好をつける余裕もない。ただ、胸の奥に溜まり続けていた感情が、そのまま声になっただけだ。
浅い眠りのまま、ぼんやりと視線を向ける。
細い肩。規則正しい呼吸。胸元へそっと触れる髪の感触。
……夢じゃない。
ゆっくり目を開けると、薄いカーテン越しの朝の光が、静かな部屋を淡く照らしていた。
そして、その光の中に――すぐ隣で安心しきったように寄り添う彼女の姿があった。
「……りんりん」
掠れた声で名前を呼ぶ。
彼女が小さく肩を揺らし、少し照れたようにこちらを見上げてきた。
その瞬間、胸の奥がどうしようもなく熱くなる。
昨夜、何度も確かめ合ったはずなのに。
こうして朝になっても彼女が隣にいる事実が、未だに信じられなかった。
俺はそっと彼女の髪に触れる。
柔らかな髪が指の間を滑り落ち、その感触だけで理性が危うくなる。
「……好きだ」
自然に零れ落ちた言葉だった。
飾る余裕も、格好をつける余裕もない。ただ、胸の奥に溜まり続けていた感情が、そのまま声になっただけだ。