祝。アフディーとイリオネスの冒険
「わ、私たちは女神です! 汚れなどとは無縁の、清らかな魂を持っておりますっ」

 イリオネスの言葉に勢いを得たのか、アフディーもぐいと胸を張り、得意げに「ふふん」と鼻を鳴らしました。

「左様(さよう)。私は愛を司る高貴な身。たまに、ほんの少しの悪戯を楽しむことはあるが、心はそれこそダイヤモンドのようにピッカピカなのじゃ!」

 フクロウは、そんな二人を黄金の瞳でじっと射抜くように、それでいてどこか慈しむように見つめるのでした。

 また、あの奇妙な動きで顔を真後ろまで回すと、すべてを悟っているかのような穏やかな声で呟きました。

「……ほう。女神か。それはそれは失礼した。実に、素晴らしいことだね」

 フクロウはそう呟き、満足げに目を細めます。

 だが、その頭は止まることなくぐるりと一周回り続け、あろうことか「真逆さま」の状態でピタリと止まったのでした。

 逆さまのまま、黄金の瞳が二人の顔を覗き込みます。

「「だから――それ、怖いって言ってるじゃないッ!!」」

 二人の重なる悲鳴が、広大な星の海へと吸い込まれ、虚しく響き渡ります。

 フクロウは、アフディーがぎゅっと握りしめている一冊の本を、逆さまの瞳でじっと射抜きました。
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