黒弁護士は夜咲く桜を独占する~過保護な愛に溶かされて~
第一章 僕が、あなたの彼氏になりましょうか
眼下に広がる地上の星を眺めながら、憂鬱なため息をつく。
……やっぱり、来なきゃよかった。
しかし、後悔したってもう遅い。
視線を戻した室内では、上品そうな男女が楽しそうに話していた。
あの中に私も入ればいいのだろうが、そんな気にはなれない。
「このあいだ、車を買ったんだ。
ほら、大きなレースで何度も優勝してるヤツ」
すぐ近くのテーブルから若い男の声が聞こえ、視線を向ける。
「まあでも、そのままじゃ街は走れないから、性能は落としてあるんだけどね」
謙遜してみせながらも、彼の顔は得意げになっていた。
「えー、それでも凄いよ!
だってレースに出てるのと同じ車なんでしょ?」
「まあね」
隣に座る女性が無邪気に褒めるが、完全に芝居がかっていた。
しかし男は気づかず、喜んでいる。
そこかしこで、同じような会話が繰り広げられていた。
「……もう、帰りたい」
無意識に自分の口から出た言葉に気づき、慌てて周囲を見渡す。
幸い、誰も気づいていないようだ。
同僚に連れてこられたセレブパーティだが、私には場違いだった。
「でも、素敵な彼氏作って見返してやるんだし」
……やっぱり、来なきゃよかった。
しかし、後悔したってもう遅い。
視線を戻した室内では、上品そうな男女が楽しそうに話していた。
あの中に私も入ればいいのだろうが、そんな気にはなれない。
「このあいだ、車を買ったんだ。
ほら、大きなレースで何度も優勝してるヤツ」
すぐ近くのテーブルから若い男の声が聞こえ、視線を向ける。
「まあでも、そのままじゃ街は走れないから、性能は落としてあるんだけどね」
謙遜してみせながらも、彼の顔は得意げになっていた。
「えー、それでも凄いよ!
だってレースに出てるのと同じ車なんでしょ?」
「まあね」
隣に座る女性が無邪気に褒めるが、完全に芝居がかっていた。
しかし男は気づかず、喜んでいる。
そこかしこで、同じような会話が繰り広げられていた。
「……もう、帰りたい」
無意識に自分の口から出た言葉に気づき、慌てて周囲を見渡す。
幸い、誰も気づいていないようだ。
同僚に連れてこられたセレブパーティだが、私には場違いだった。
「でも、素敵な彼氏作って見返してやるんだし」
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