復讐のために近づいたのに、冷徹御曹司の溺愛から逃れられない
策略家の彼にしては、誠実な態度だと思った。

「だったら」

私は彼を両手で抱きしめた。

「今夜は私と楽しみませんか?」

彼からの返事はない。

「社長も男なら、その意味分かりますよね」

そう言うと社長は、私を深い目で見つめた。

「……君は、一時の感情に流されない人だと思っていたよ」

「ええ。一時の感情じゃあありません」

私はそっと彼に口づけた。

すると彼は私をベッドに押し倒す。

「いいのか?婚約者がいるんだぞ」

「同意の上なら、構いません」

私は彼の頬にそっと両手を添えた。

「あなたが欲しいんです」

そう言うと彼はシャツを脱ぎ棄てた。

「後で、後悔するなよ」

「しません。遠慮なく来てください」

そして私達は体を重ね合わせた。
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