黒魔術の使い手ですが何か?! 〜死に戻り王太子妃は今世ではもふもふ精霊と一緒に楽しく暮らしたい
「エンジェルはあなたが操っていたのね」
「ふふ。あの女。母親を殺されたことをずっと根に持っていたの。だからその不幸をあなたのせいにしてあなたを憎むよう仕向けたのよ」
「信じられない。なんてことを……」
エンジェルは何も悪くなかった。
ただただ母を思っているそれだけのことだったのに。
「だから早いとこあなたを殺すために今世ではエンジェルの家に入り込んだんだけどね。確実に母親を殺そうと思ってたのにあなたがやってきたもんだから殺せなかったじゃない」
え?
あの老婆?
あれがノエルだと?
「気づかなかった?わたしの変装術を褒めてほしいわ。そこだけは一流だと思っていいわけね」
「あなたはいったい。どうしてしまったの?あんなに熱心に癒していたのに」
前世のノエルは確実に人を救っていた。
「だって。殿下の愛が欲しかったの」
「そんなこと……」
「あんたを許せない。今でも」
ぞっとするほどの憎悪をこめた瞳をこっちに向ける。
覚醒した白魔術を全身に纏い、そしてノエルの精霊がノエルの上に現れた。
え?真っ黒になっている。
オーロラのとなりにもぽんっとクティが出現している。
白銀色の猫の姿で。
「あなたのその精霊……」
「リュミナ、最後の命令よ。殺しなさい!」
その時だ。
地下牢の上にキラキラと輝くボールのような穴が現れた。
何?
「リュミナよ。そなたは間違えた」
声が聞こえるが光がまぶしすぎて凝視できない。
この世のものとは思えない神々しいその声はだんだん大きくなってくる。
「オルディアス様だ」
クティがつぶやく。
だんだん光に目が慣れてきたらそこには神のような出立ちの男性か女性かわからない中世的な人間と同じ形のものが立っていた。
「オ、ルディアス様」
これが精霊王。
リュミナと呼ばれた精霊がおそるおそる言葉を紡ぐ。
「そなたは白の精霊。人を殺めず助けるのが使命のはず。それをそなたは破った」
「それは契約者が」
「契約者ノエルよ」
「誰なの?」
「わたしはオルディアス。そなたは人間ゆえ、わたしの管轄ではない。だが、リュミナはもう精霊ではいられない」
リュミナにむかって精霊王オルディアスが手を差し出すと指先からまばゆい光が放たれた。
その光に、リュミナがあたるとリュミナが苦しみ悶えている。
「あああー、熱いっ!いやだぁ」
「そなたは消えるのじゃ」
「いやーーーーー」
最後にその断末魔のような声を残して精霊は消えた。
「ど、どうして。リュミナを?」
「精霊界には掟がある。それを破りしものは抹殺される」
「そんな」
「ノクティスよ」
「はい」
「そなたを白魔術の精霊にしてやることもできるぞ」
そんなことができるの?
「黒は忌み嫌われる。そなたの働きはすばらしかった。だから白魔術の精霊になりたいか?」
精霊王に言われてクティは首を横に振った。
「僕は黒魔術に誇りを持っているんです。オーロラもそして僕も一度も人を殺めたことはありません。これからもずっと」
クティ……。
「そうか」
精霊王が人間臭く笑った。
「そなたを誇りに思うぞ」
そしてその光は吸い込まれるように消えていった。
あとには臭い地下牢とそこにぽつんとノエルだけが残されていた。
オーロラはゆっくりと地下牢を後にした。
もうノエルは魔力を使えないだろう。
精霊と契約した魔術師は精霊がいなくなってしまうと力を失う。
そして体力も気力もすべて失い、あとは……。
「クティ。今日はおいしいものを食べようか」
「それいいね」
「ふふ。あの女。母親を殺されたことをずっと根に持っていたの。だからその不幸をあなたのせいにしてあなたを憎むよう仕向けたのよ」
「信じられない。なんてことを……」
エンジェルは何も悪くなかった。
ただただ母を思っているそれだけのことだったのに。
「だから早いとこあなたを殺すために今世ではエンジェルの家に入り込んだんだけどね。確実に母親を殺そうと思ってたのにあなたがやってきたもんだから殺せなかったじゃない」
え?
あの老婆?
あれがノエルだと?
「気づかなかった?わたしの変装術を褒めてほしいわ。そこだけは一流だと思っていいわけね」
「あなたはいったい。どうしてしまったの?あんなに熱心に癒していたのに」
前世のノエルは確実に人を救っていた。
「だって。殿下の愛が欲しかったの」
「そんなこと……」
「あんたを許せない。今でも」
ぞっとするほどの憎悪をこめた瞳をこっちに向ける。
覚醒した白魔術を全身に纏い、そしてノエルの精霊がノエルの上に現れた。
え?真っ黒になっている。
オーロラのとなりにもぽんっとクティが出現している。
白銀色の猫の姿で。
「あなたのその精霊……」
「リュミナ、最後の命令よ。殺しなさい!」
その時だ。
地下牢の上にキラキラと輝くボールのような穴が現れた。
何?
「リュミナよ。そなたは間違えた」
声が聞こえるが光がまぶしすぎて凝視できない。
この世のものとは思えない神々しいその声はだんだん大きくなってくる。
「オルディアス様だ」
クティがつぶやく。
だんだん光に目が慣れてきたらそこには神のような出立ちの男性か女性かわからない中世的な人間と同じ形のものが立っていた。
「オ、ルディアス様」
これが精霊王。
リュミナと呼ばれた精霊がおそるおそる言葉を紡ぐ。
「そなたは白の精霊。人を殺めず助けるのが使命のはず。それをそなたは破った」
「それは契約者が」
「契約者ノエルよ」
「誰なの?」
「わたしはオルディアス。そなたは人間ゆえ、わたしの管轄ではない。だが、リュミナはもう精霊ではいられない」
リュミナにむかって精霊王オルディアスが手を差し出すと指先からまばゆい光が放たれた。
その光に、リュミナがあたるとリュミナが苦しみ悶えている。
「あああー、熱いっ!いやだぁ」
「そなたは消えるのじゃ」
「いやーーーーー」
最後にその断末魔のような声を残して精霊は消えた。
「ど、どうして。リュミナを?」
「精霊界には掟がある。それを破りしものは抹殺される」
「そんな」
「ノクティスよ」
「はい」
「そなたを白魔術の精霊にしてやることもできるぞ」
そんなことができるの?
「黒は忌み嫌われる。そなたの働きはすばらしかった。だから白魔術の精霊になりたいか?」
精霊王に言われてクティは首を横に振った。
「僕は黒魔術に誇りを持っているんです。オーロラもそして僕も一度も人を殺めたことはありません。これからもずっと」
クティ……。
「そうか」
精霊王が人間臭く笑った。
「そなたを誇りに思うぞ」
そしてその光は吸い込まれるように消えていった。
あとには臭い地下牢とそこにぽつんとノエルだけが残されていた。
オーロラはゆっくりと地下牢を後にした。
もうノエルは魔力を使えないだろう。
精霊と契約した魔術師は精霊がいなくなってしまうと力を失う。
そして体力も気力もすべて失い、あとは……。
「クティ。今日はおいしいものを食べようか」
「それいいね」