おれが、おまえを、可愛くしてやる。
「同意。わたしが持っているのが乾燥肌用なので……今度、蓮二の、美白タイプのを使ってみてもいいですか」

「あっ……たりまえだろ。おれとおまえの仲だぞ? おれのものはおまえのもの。全部勝手に使え」

「逆ジャイアンですか」くすりとわたしは笑った。「……ドレッサー、いいですね……最初はわたし、携帯で動画とか見ながら肌のお手入れしてたんですが。段々、音楽かけて鏡見ながら。最終的には大きい鏡で自分の顔を見ながらするようになりました。ナルシスト全開ですけどね……」

「いやいや自分を大事にするのって大事だよ」と蓮二はやっぱり肯定する。「美容家だって毎朝自分で鏡で自分の顔しっかり見て肌の状態見てスキンケアしてるんだってさ。そういうもんだよ。自分が綺麗で、ますます綺麗になってる……って思いながら自分を磨く。美意識って衣食住と同じくらい不可欠だとおれは思うよ」

「……植え付けたのはあなたなんですけどね。責任取ってくださいね」

「一生一緒にいるよ」ちゅ、とわたしの髪に口づけた蓮二は、腰を浮かせ、「カモミールティー淹れてくる。ほっこりしようぜ」

「ありがとう」

「いえいえ」
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