おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 それから――戻ってきたあなたに、愛用している化粧水、乳液、クリーム全部見せて。生え際も忘れるなよ、と突っ込まれて。ルミルミのパックいいですよね、って話をしてうんうんあなたが頷いて。あれですっごく肌白くなるんですよーと興奮気味に語るわたしを見てあなたは笑った。あなたの笑顔が――本物だと信じて。

 それから、飽きるくらいに美容について語りまくって一緒にベッドに入って眠り、あなたの香りに包まれて眠る。――愛は、こころをやわらかくするものだと思う。柔軟性が必然身につく。相手に合わせて価値観を変える必要があるから。――だから。

「一生、あなたの傍にいるよ……蓮二」

 珍しくも先に眠ったあなたの額にそっと口づけた。星の海のように、またたき、全身に広がる、あなたへの愛情を、感じながら。

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