おれが、おまえを、可愛くしてやる。
 人間は、人間らしい生活を送る権利がある。ちゃんとしたお給与を貰って、余裕のある暮らしが出来て、……ある程度好きなことにお金を使える。そのための活動も蓮二は行っている。ライフアドバイザー、と聞くと、お金に関すること? と思われがちであるが、そうではなく、社会のなかで、自分がいったいどういう立ち位置で生きていきたいのか。そのことを掴むお手伝いの仕事という意味だ。こっちの仕事も需要があって。彼は夕方には帰宅するものの、年中忙しく、まとまった休みがなかなか取れない……のが彼曰く、贅沢な悩み、なのだそうだ。

 ――仕事は貰っているうちが花だよね。

 元々うちの会社にいたのが縁で。素敵なあなた、通称すてあなの広告塔も担っている。広告で目にする蓮二は確かに美しい。年齢いくつですか、と、価値観がバグってしまいそうなくらいに。――毎日、疲れて帰ってきたら、あったかいごはんが出来ていて。お風呂も沸いていて。お姫様抱っこで運んでくれる……そんな素敵な旦那様。
< 223 / 225 >

この作品をシェア

pagetop