おれが、おまえを、可愛くしてやる。

◇#04. 初めての共同作業

「化粧させろ。髪、切らせろ。それからおれの作った飯を食え」

 ――いきなりそんなことを言われても。ぽかん、とした顔をしているのが自分でも分かる。

「あのなぁ……」いつも通り。わたしと目の高さを合わせて腰を折る浅葱さんは、「おまえが惚れてるのは加藤《かとう》、ってことで合っているんだよな? んであいつが笹塚《ささづか》に惚れてるんだよな。おまえは本当はあいつを振り向かせたいと思っている」

「な……」わたしは目を剥いた。「なんで……そこまで……」

「見てれば分かるよ」とベッドに座る浅葱さん。わたしの足元らへん。「そんで失恋のショックで昨日はヤケになった……加藤を振り向かせたい想いと、他の男で失恋の傷を癒したいという想いが混在している」

 苦笑いが出た。「……浅葱さん。なんだかエスパーみたいですね。すごいですね」

「一応マネージャーなもんで。ざっとおまえたちの履歴書に目を通した。んで、加藤とおまえが同じ大学で院まで一緒、ってのが気になった。……これは、偶然か?」
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