おれが、おまえを、可愛くしてやる。

◇#13. 今更

「二つ。話したいことがある。……ひとつは。ぼくは……。

 そんなつもりで言ったんじゃないんだ。笹塚さんのことは……」

 あまいキャラメルマキアートと共に加藤くんが運んできた話題は、ちっとも、あまくなんかなかった。

 どういう意味。とわたしが目で続きを促すと、加藤くんは、

「望海……椎名さんのことはずっと……家族みたいなものだと思っていたから。自覚がなかったんだ。好きとか嫌いだとかいう次元を超えて。一緒にいて、当たり前……そんな感覚だったんだ。

 でも。ぼくは――気づいてしまった」

 やめて。それ以上言わないで。

「本当に大切なのは――」

「二点目はなに」

 わたしは彼の発言を遮った。すると彼は、

「浅葱さんが……『もふパラ』から抜けるかもしれない」

「嘘でしょう?」声が尖るのが分かった。「だって浅葱さんは……『もふパラ』の功労者じゃない。彼が手掛けたからあのアプリはあんなにもバズったって……聞いていて……」
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