再召喚され全てを失った元聖女は、麗しの騎士団長様の溺愛で絶望から立ち上がる。
「リゼ、久しぶりね。手紙もありがとう」

「こちらこそ。お久しぶりです。セーラ様からのお手紙、日に日に文字が上達していっており尊敬しておりました。またこうしてお会いできて本当に嬉しいです!」


 リゼと感動の再会を味わっていると、ロード様も入ってきて


「そこまで喜んでくれるなら、リゼをつけた甲斐があったな」


 と笑ってくれる。


「すみません、はしたないことをしました」

「いや。気にしないで。久しぶりの再会なんだ。話したいこともあるだろう。俺は一旦戻るから、何かあったら呼んでくれ」

「ロード様!」


 私たちに気を遣って部屋を出て行こうとするロード様に声をかけて、足止めをする。


「どうした?」

「あ、あの。あとでお時間いただいてもよろしいですか? お渡ししたいものがあるんです」


 勇気を出してそう告げると、ロード様はふわりと微笑みながら


「わかった。夕食前にまた来る。じゃあな」


 と言って今度こそ部屋を出ていった。


「リゼ、元気だった?」

「はい。元気すぎてあちこち駆り出されていたほどです」

「ふふ、良かった。今日からまたしばらくよろしくね」

「こちらこそ、よろしくお願いいたします」


 再会の挨拶を済ませつつ、私たちはしばらく会話に花を咲かせた。


「王都でのご活躍、耳に挟んでおります。お疲れ様でした」

「ありがとう。だけど、あれはロード様のおかげなのよ。ロード様がいらっしゃらなかったら、私は今頃死んでしまっていたもの」


 今思い出しても、あの時のことは怖くてたまらない。リゼもその話を知っているのか、


「本当にセーラ様がご無事で良かったです」


 と笑ってくれた。


「そうだ。リゼにもね、渡したいものがあるの」

「渡したいもの、ですか?」

「うん。本当はもう少し早くに届ける予定だったんだけど、魔獣騒ぎのせいでできなくて。……これ、私からのプレゼント。受け取ってくれる?」

「……プレゼント!? 私に、ですか?」

「他に誰がいるの? リゼによ。開けてみて」


 ティーカップを包んでいる包装を外し、中の箱の蓋を開ける。


「う、わぁ……すごい、かわいい……!」


 ティーカップを取り出した瞬間に、リゼの目がキラキラと輝き始めた。


「そのカップで少しでもリゼのティータイムが華やかに癒しの時間になるようにと思って買ったの。どう、かな」


 恐る恐る聞くと、


「うれしいです。本当に、すごく嬉しいです。ありがとうございます……!」


 目に涙を溜めながら喜んでくれて、私ももらい泣きしてしまう。


「はっ!? ですが、先ほど殿下にも渡したいものがあると仰っておりませんでしたか!? もしかして、私の方が先にいただいてしまったのでは!? どうしましょう!? とんでもない不敬を働いてしまいました!」


 だけど正気に戻った瞬間、慌てて部屋の中を無意味に走り始めていて可愛らしかった。
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