さくらいろのあお
琴音さんが羨ましいわけでは
ケーキ屋さんに行く琴音さん
「そんなわけないでしょう」
――翌日の部活の時間。
私は、同じ事を想像した柊部長に文化部室棟の廊下で言った。
柊部長は「毎日のように相談してすまない! 松岡くんに睨まれるようになったのだが! これは僕と琴音さんの恋が進展する兆候なのだと思いたい!」
――はい。
「ああーっ! スッキリした! 村家さんに相談するとスッキリするなあ! 今月中旬の県大会予選は、僕と松岡くんと女子の部が免除だ。部員は大会に向けて熱くなっている。部長として、琴音さんにうつつを抜かしてばかりいてはいけない」
「別に好きな人がいるのは良い事だと思いますよ」
「それなのだよ! 色恋沙汰と大会に向けた切磋琢磨とがミックスになるのは僕もうんと嫌なのだ。将棋は将棋、恋は恋って、分けて置きたいのだよね! 結局、混ざっちゃっているのだけどさぁ!」
私は、適当に会話の相手をして部室に向かった。
――部室では琴音さんの声が鳴り響いていた。
相手は松岡くん……ではない! 別の同級生だった。
二人はこれから部活動を早々に切り上げて、駅前に出来たケーキ屋さんに行くらしい。
――デートか。行ってらっしゃい。でも駅前に出来たケーキ屋さんはどんなお店だろうな?
私は「琴音さん。可愛いお店だと良いね」と言う。
「沙織さんも来る?」
私は驚いた。
――え? それは社交辞令というヤツだろうか?
私は戸惑いながらも「邪魔しちゃ悪いよ」と断った。
琴音さんは「構わないよね?」と、お相手の方に言うのだ。
私は「いいです! 大丈夫です! 私は将棋を指していたいです!」と言って、お断りした。ケーキ屋さんには興味があったけれど。
ガチャッ……!
絶妙なタイミングで部室の扉が開いた。
前田くんが来た。
琴音さんは「行こう!」と言って、入れ違えるように相手の男子と出て行った。
前田くんは「今日も宜しくお願いします」と挨拶して、また詰将棋の本を読む準備を始めた。
――ここからいつも通りの部活かと思いきや……。
――翌日の部活の時間。
私は、同じ事を想像した柊部長に文化部室棟の廊下で言った。
柊部長は「毎日のように相談してすまない! 松岡くんに睨まれるようになったのだが! これは僕と琴音さんの恋が進展する兆候なのだと思いたい!」
――はい。
「ああーっ! スッキリした! 村家さんに相談するとスッキリするなあ! 今月中旬の県大会予選は、僕と松岡くんと女子の部が免除だ。部員は大会に向けて熱くなっている。部長として、琴音さんにうつつを抜かしてばかりいてはいけない」
「別に好きな人がいるのは良い事だと思いますよ」
「それなのだよ! 色恋沙汰と大会に向けた切磋琢磨とがミックスになるのは僕もうんと嫌なのだ。将棋は将棋、恋は恋って、分けて置きたいのだよね! 結局、混ざっちゃっているのだけどさぁ!」
私は、適当に会話の相手をして部室に向かった。
――部室では琴音さんの声が鳴り響いていた。
相手は松岡くん……ではない! 別の同級生だった。
二人はこれから部活動を早々に切り上げて、駅前に出来たケーキ屋さんに行くらしい。
――デートか。行ってらっしゃい。でも駅前に出来たケーキ屋さんはどんなお店だろうな?
私は「琴音さん。可愛いお店だと良いね」と言う。
「沙織さんも来る?」
私は驚いた。
――え? それは社交辞令というヤツだろうか?
私は戸惑いながらも「邪魔しちゃ悪いよ」と断った。
琴音さんは「構わないよね?」と、お相手の方に言うのだ。
私は「いいです! 大丈夫です! 私は将棋を指していたいです!」と言って、お断りした。ケーキ屋さんには興味があったけれど。
ガチャッ……!
絶妙なタイミングで部室の扉が開いた。
前田くんが来た。
琴音さんは「行こう!」と言って、入れ違えるように相手の男子と出て行った。
前田くんは「今日も宜しくお願いします」と挨拶して、また詰将棋の本を読む準備を始めた。
――ここからいつも通りの部活かと思いきや……。