男装して逃げた先は、生徒会の王子寮でした。

ーー九条宗雅。


この学園の、生徒会長……。



ゴクリ、と喉が鳴る。



宗雅は凪咲を上から下まで一度見た。


まるで値踏みするように。



「……特待生?」


低い声。


怒鳴っていないのに、なぜか背中がぞくりとした。



凪咲は反射的に頭を下げた。


『月城凪咲です。よろしくお願いします』



宗雅はすぐには返事をしなかった。
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