恋愛する気はなかったのに、年下の彼に甘やかされてます

数年前。

薫も。

颯斗も。

それぞれ結婚して、家を出た。

嬉しかった。



でも、

寂しかった。

空っぽになった家で

少しだけ

泣いた日。



それを見た

けいくんが

数ヶ月後。



「引っ越そ」

意味がわからなかった。



そして完成したのが——

この、

もはや

高級リゾートホテルみたいな家だ。



「意味わかんない」

「真奈ちゃんが落ち込んでたから」

「規模がおかしいのよ」

「クハハっ」



その時。

「じぃじーーーー!!」

「ばぁばーーーー!!」

静かな朝は、

秒で終わった。



「来た」

「来たね…」

薫と颯斗が

子供たちを連れて

帰ってきたらしい。


ドタドタドタドタ。


「飛ぶなーー!!」

颯斗が叫ぶ。


「海行くーー!!」

「朝ごはんーー!!」

孫たちの可愛い声。


「真奈ちゃんとけいくんどこー!?」

薫の声。


「「おーい! ただいまぁーーー!!」」

颯斗と薫。


……。

うるさっ。

でも。

嫌いじゃない。


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