親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜

第1章 親友が崩れた夜

ふと顔を上げると、斜め前のデスクに見慣れた顔を発見する。

彼の名前は、神崎悠真。

驚く事に、私が務めているこの会社、神崎ホールディングスの御曹司。

なのに、こうして一般の社員と一緒に、血眼になって働いている。

すると悠真と、目が合った。

ドキッとする。見つめていた事、知られたかな。

そして悠真は、席を立つと私のデスクにやってきた。

「美桜、高橋商事の企画。もう第一稿終わった?」

「ああ、今やってるところ。もう少しで終わる」

そう伝えると、悠真はニコッと笑った。

「美桜に頼むと、いつも仕事が早くて助かるよ」

「せっかく悠真が必死になって取って来た案件だもんね」

「必死って言うな!」

笑う私に、悠真は苦虫を嚙み潰したような顔をした。

「ごめん、ごめん」

謝ると悠真は微笑む。

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