親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
「映画かぁ」

面白そうに返す悠真。

ここまで来ると、演技の幅が広い。

「俺も一緒してもいい?」

「ちょっと、悠真!」

私は悠真の後ろ首を引いた。

「すみません、佐伯さん。こいつ、デートだって分かってないみたいで」

「ええ?でーとお?」

わざと言っている。こいつ、わざと言ってる。

「佐伯と美桜がねえ。意外な組み合わせだなあ」

たまらず悠真の肩を押した。

「もうどっか行ってよ。佐伯さんに失礼でしょ」

「なんで⁉」

もう!営業してるのなら、空気くらい読めるでしょ!

「ああ、いいよ」

私と悠真は同時に振り返った。

「二人は仲いいからな。白石さんの事が心配なんだろ」

「そうなんだよ。こいつが何か粗相をしないかって」

私は悠真を睨みつけた。

「別にいいでしょ。白石さん」
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