親友の御曹司が溺愛彼氏になった一夜
日曜日。佐伯さんと駅で待ち合わせをした。

「白石さん」

背の高い佐伯さんは、人ごみの中でも目立つ。

「お待たせしました」

「いえ、俺も今来たところなんで」

私は知っている。

佐伯さんが、10分前からここにいて私を待っていた事を。

いけない。そんなことをしなくても、佐伯さんはいい人だって分かってるのに。

その時だ。

「美桜」

その声に振り返ると、私は飛び上がる程驚いた。

「悠真っ!あんた!」

「偶然だな。ここで何してんの?」

悠真の目が笑ってない。

大体、日曜日に佐伯さんとデートだって言っておいたはず。

本当に邪魔しに来たの⁉

「やあ、神崎。」

「あれ?佐伯じゃないか」

悠真は知ってるくせに、今気づいた振りをする。

もしかして、悠真は小悪魔?

「俺達、これから映画観るんだ」
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