遼くんは泣き顔がお好き。
そう思った瞬間、頭の中であの男の子と遼くんの顔が綺麗に重なった。
「…ここに一緒に来たかったんだよね」
頬から頭に移動した大きな手はあたしの髪の毛を優しくすいて、そのままそっと視線を横に向けた。
遼くんが目を向けた方向に目を向けると、そこにあったのはあの日の公園。
「ここって…」
「俺が初恋の女の子と会った場所」
照れたように笑って、ゆっくりと公園の中へと入って行く。
まさか、
そんなことある?
「遼くんとあたしって、あの時会ってたの…?」
「そうだよ。やっと思い出した?」
「やっと、って…遼くんはわかったの?あたしのこと」
「俺は初めてみた時にちゃんと分かったけど?」
ちょっとだけ拗ねたように言った遼くんを、ただただ口を開けて見つめることしかできない。
「れいちゃんが泣いた顔見てピンときた。
あの子だって」
「そ、そんなことで?!普通分かんないよ、しかも結構前のことだし…っ」
「俺はあの子にずーっと会いたいって思ってたから。
だからもう一回会えた時、どんなに嬉しかったか分かる?」