遼くんは泣き顔がお好き。
公園から出ると、辺りはすっかり真っ暗になっていた。
れいちゃん家の詳しい場所まで知らなかったし、家の行き方を覚えるのも兼ねて家まで送ると申し出た。
れいちゃん家まで向かう電車の中、不意に左肩が重くなって横を見ると小さな頭が載っている。
「あー…かわい…」
思わず出てしまった独り言。
隣に座ってたOLっぽいお姉さんがその声にビクッとしてたけど許して欲しい。
だってもう我慢できない。
れいちゃんが俺の肩にもたれて寝ている、
こんなシチュエーション何度夢に見たかこと。
これは何かのご褒美イベントか何かなんだろうか。
海に行ったあの日。
れいちゃんが俺のことを覚えていなかったことを知った時、正直言って面白くなかった。
拗ねて、毎日送ってたメッセージも送らなかったりと今考えるとかなりガキ臭いことをしてしまったと思う。
その後たまたま出かけた先で宮尾先輩とれいちゃんが一緒にいるところを見た時なんか情緒がめちゃくちゃになったりもした。
だけどもうそんなことどうでもいい。
今この上なく幸せだから。