第3話 入籍 〜 サプライズ

ハンドルを握る颯大が、
ふと私を見て瞳を潤ませた。

​「ももちゃん……ほんまに、
ありがとうな」

「ううん。私こそ、ずっとプロポーズ待ってたんだよ。ありがとう」

​「幸せにする。一生、守るから」

 その言葉が、何よりも心強くて嬉しかった。

 ​それから私たちは、買い物や夕食を楽しみ、最後に夜景を眺めて、最高に満たされた気持ちで彼の家へと向かった。

​「はい、到着! 今からお湯溜めるから、一緒に入ろうな」

「うんっ♪」

 ​浴室に響く、お湯のたまる音。
 お互いの髪や体を洗いっこして、
湯船に浸かる。

 肌が触れ合うたび、愛しさが溢れて、何度も何度もキスを重ねる。

 ……もう、我慢なんてできなかった。

​「もも……我慢できない」

「颯大……私も。でも、髪の毛だけ乾かそう?」

 ​お互いバスタオル一枚のまま、
先に颯大の髪を乾かして
あげる。

 私の番になると、颯大に
が優しくドライヤーの風を当ててくれた。

 ​髪が乾ききったその瞬間、颯大が、私の体を包み込んだ。

​「もも……愛してる」

 ​耳元で、ささやく彼の声に、
全身の力が抜けていく。

 そのままゆっくりと抱き上げられ、
私たちはベッドへ向かい……。
 窓の外の月明かりに照らされながら、私たちは心も体も、深く優しく愛し合った。


​翌日。

晴れやかな空の下、区役所に婚姻届を出し、私たちは、夫婦になった。

​「夫婦になったな、俺たち」

「うん、よろしくね」

​車を走らせる颯大が、
昨日よりも少し引き締まった表情で
言った。

「絶対に幸せにする。一生、守るから」

「……ありがとう」

​すると、颯大が何かを企んでいるような、楽しそうな顔をした。

「今日はホテル予約してるやろ? その前に、ちょっと寄りたいところがあるんや」

​向かった先に現れたのは、白く輝く綺麗な建物。

「着いたよ。降りよか」

「ここ……中に入れるの?」

「もちろん。行こう」

​手を繋いで扉を開けると、そこには神父さんとカメラマンさんが待っていた。

「え……?」
「実は、ここで二人だけの結婚式をしようと思って、予約しておいたんだ」

​驚きと喜びで、視界が涙でにじむ。

神父さんに促され、私はしっかりと
颯大の腕を組んだ。

​「はい、誓います」

「はい、誓います」

​緊張して、指が震えながら
指輪を交換し、誓いのキス。

​写真を撮ってもらい、お礼を伝えて教会を出ると、颯大が少し照れくさそうに明かしてくれた。

「指輪な、前に一緒に選んだやつなんだよ。こっそり買って、サイズ直して預けてたんや」

​「……私…幸せだよ」

私は、颯大に
優しくハグをした。


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