終わりから始まる恋を、君と
第一章 特別な女の子
開いたことが一度もない、外と家を隔てる窓。
厚い木板が打ちつけられ、外の光は細い隙間からしか入らない。
昼なのか夜なのか、鈴宮雫にはもう分からなかった。
部屋は狭く、ひどく静かだった。
「――雫。」
呼ばれて、雫は顔を上げる。
扉の向こうに立つ母の声は、いつも同じ調子だった。
優しくもなく、怒ってもいない。
ただ、用事があるときの声。
「こっちに来て」
雫は黙って立ち上がる。
床に足をつけた瞬間、昨日の“痛み”が思い出された。
歩くたびに、足がじんと熱を持つ。
骨を砕かれたような感覚。
呼吸をするだけで胸が軋む。
――でも、大丈夫。
雫はそう自分に言い聞かせることに慣れていた。
厚い木板が打ちつけられ、外の光は細い隙間からしか入らない。
昼なのか夜なのか、鈴宮雫にはもう分からなかった。
部屋は狭く、ひどく静かだった。
「――雫。」
呼ばれて、雫は顔を上げる。
扉の向こうに立つ母の声は、いつも同じ調子だった。
優しくもなく、怒ってもいない。
ただ、用事があるときの声。
「こっちに来て」
雫は黙って立ち上がる。
床に足をつけた瞬間、昨日の“痛み”が思い出された。
歩くたびに、足がじんと熱を持つ。
骨を砕かれたような感覚。
呼吸をするだけで胸が軋む。
――でも、大丈夫。
雫はそう自分に言い聞かせることに慣れていた。