極道シングルファザーの甘く危険な独占愛
「――っん、……」

 廊下だというのに、我慢出来なかった昴は羽衣子の唇に自身の唇を重ねると、何度か角度を変えながら口付けをする。

「……すばる、さん……」
「……悪い……」
「……その、こんなところでこういうことは……」
「その言い方だと、ここじゃなければ良いってことか?」
「……っ、そ、そういう訳じゃ、ない……ですけど……」
「それとも、嫌なのか?」
「……そういう聞き方、狡いです……。嫌じゃないけど、恥ずかしい……」
「そうか、悪かった。それじゃあ、おやすみ」

 恥ずかしがる羽衣子の頭をポンと撫でながら謝った昴は、おやすみの挨拶をすると書斎へ入って行き、羽衣子も頬を赤く染めたまま自室へ戻って行った。

「……お泊まり……もうすぐだ……」

 ベッドへ倒れ込むように横になった羽衣子は天井を見上げながらポツリと呟いた。

「……下着とか、どうしよう? 持ってるのって子供っぽいものばかりなんだよね……もう少し大人っぽい方がいいのかな……」

 くるりと横を向いた羽衣子はスマートフォンを手に取ると、下着の検索を始めていく。

「……色も、黒の方がいいのかな? 黒色の下着なんて、選んだことない……」

 そして、世の中の男性の意見が気になった羽衣子は男性が好む女性の下着について検索をかけていくと、白や淡い色を好む人と黒などのセクシーな色を好む人が大体半々であることを知る。

「…………気合い入れてるって思われる? でも、昴さんを驚かせたいし……思い切って、黒、挑戦してみる?」

 普段とは違うギャップを見せたいと思った羽衣子はネットで普段使い出来る淡い色と共にセクシーな下着を数点購入した。

「……買っちゃった……。何か、恥ずかしい……」

 下着を購入しただけなのだけど、何だかいけないことをしているみたいな感覚に陥った羽衣子は勢いに任せて買ったことを若干後悔した。

 各々一泊旅行を楽しみにしている中、昴の元にある情報が飛び込んで来ることに。

 それは、事務所で作業をしている時のことだった。

若頭(カシラ)!」

 一人の組員が慌てた様子で事務所のドアを開けて飛び込んで来る。

「どうした?」
「高遠と吾妻 想汰について新たな情報が得られました」
「言ってみろ」
「高遠が吾妻 想汰に近づいたのは、妹の羽衣子さんがキッカケらしいんです」
「羽衣子が?」

 そして、羽衣子の名前が挙がったことで、昴の脳裏に嫌な予感が過ぎっていった。
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