星に願う君を
第三章
あれから二週間ほど。四月後半。

クラス替えから少し経ち、授業も始まり、だんだんと周りも落ち着いてくるころ。
俺はというと…


「翔くん、翔くん。」

「…。」

「ねーぇ、翔くんってばぁ。」

「…授業終わったらね。」

「えぇー。」


四月半ば、と言っても一週間ほど前。交流を増やすためとかなんとか、席替えをした。そして運よくというか、悪くというか。まさかの彼女の前の席に当たってしまった。

そして彼女は、これでもかというほど毎時間毎時間話しかけて…否、ちょっかいをかけてくる。


「つれないなぁー。」


つれないなぁって、いや授業中だし。ていうか、話すために俺を振り向かせると何が起こるか。
俺が怒られる。嫌だ、絶対に。もうすでに何回か注意受けてるし!


「っていうか、授業に集中しなよ。」

「えぇー、どうせ使いもしないものを覚えるのもねー。」


ものによるし、進路にもよるだろ。っていうか授業を否定したら、


「何のために学校来てるんだよ。」

「それは…。」


それは…え、何?なんでそこで止まるんだよ。


「翔くんにちょっかいかけるため?」

「不純だなー。」

「来てるだけ偉くない?」

「…。」


いつものように明るいテンションで話す彼女だけど、見間違えじゃなければ「それは…。」と言って一瞬黙ったとき、彼女の瞳が一瞬…揺れた気がした。


「おい、聞いてるのか白鷲!前向け、後ろむくな!」


黒板を見ていたみんなの視線が一気に俺に向く。


「あ、はい。」


なんのために学校来てるか聞いたとき思わず後ろ向いちゃったんだ。やっぱり怒られたし。しかもなぜか俺だけ!次は絶対振り向かない。


「あー、翔くんドンマイ。」


誰のせいだ。何がドンマイだ。なんで君は怒られないんだよ。


「あ!そうだ、ねぇねぇー。」

「…。」

「もー、翔くんってばぁ。」


なんであの直後に話しかけられるんだ?わからない、神経が。逆に尊敬する。


「あと十分で終わるんだから待ちなよ。」

「仕方ないなぁ。」


あー、ほんと。次は彼女も怒られてしまえばいいのに。…なんてな。


「…。」


いや、やっぱ少し本音。
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