この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
宿泊するホテルに向かおうとした時だった。
「あっ……!」
海風が吹き、かぶっていた麦わら帽子が空に飛ばされてしまう。
帽子はゆらゆらと風に舞いながら、心音の元を離れてゆく。
「待って!」
帽子を追いかけ走る心音。
しばらく浮遊すると、帽子は地面に着地する。
あっ……。
帽子が落ちたところに、黒髪の男性がいた。
帽子に気づいた男性は、ゆっくりとした動作で帽子を拾い上げた。
心音は急いで男性に駆け寄った。
「すいません……!」
声をかけると、背を向けていた男性が振り向く。
(わぁ……背が高い)
百六十センチの心音が見上げるほどに男性の背は高い。
おそらく、百八十センチ以上あるだろう。
(それにモデルみたいに手足が長くて、スタイルが良い)
サングラスをかけていて顔はよく分からなかったが、高貴な雰囲気のある男性に、きっとイケメンに違いないと心音は思った。