この恋は制御不能です!愛を知らない冷徹社長に一目惚れされて、交際0日でプロポーズされました
「へー、製菓会社で働かれてるんですね」
頼んだティラミスを頬張り、その美味しさにうっとりしながら、男性との会話に花を咲かせる。
「はい、大学を卒業して、今の会社に入りました。白金製菓って言うんですけど」
ワイングラスを手に取ろうとした男性の手が、ピタッと止まる。
「確か……イタリアにも支社があります。あっ、ご存知だったりしますか?」
「……ええ、日本の財閥グループが経営する、大手製菓企業ですよね」
「はい、その白金製菓の商品開発部というところで、スイーツ作りをしています」
「なるほど。では、スイーツプランナーですね。それはすごい」
男性からそう褒められ、素直に心音は嬉しくなる。
「かっこよく言えばそうです。でも、私は製菓の学校に通っていたわけでもないので、技術も知識もまだまだ不足しています」
「仕事は楽しいですか」
「とっても。毎日新しい発見に気づけます。こないだなんて」
仕事の話をする心音を、男性は終始優しい瞳で見つめていた。
心音が異性にこんな風に優しく見つめられたのは初めてで、なんだかふわふわとした、不思議な感覚だった。
「それにしても、このティラミス、本当に美味しいです。この濃厚さとコクはどうやって作っているんだろう」
心音が働く白金製菓でもティラミスは販売はされているが、こんなまろやかな味わいは感じられない。