僕の秘密と、彼女の嘘
境界線の向こう側
「あ、あの子だ」
校門を出たところで潤平が言った。
テスト期間中で部活も補修も休み。
めずらしく四人で帰っていた。
潤平の視線の先、道路の向こう側の公園。
犬を散歩させている女の子がいた。
パーカーにロングスカート。
茶色のショートボブが風に揺れている。
「知り合い?」
僕が聞くと朱真が肩をすくめた。
「いや、たまに見かけるだけ。かわいいよなって話してて」
「制服は見たことないんだよなー」
「彼氏いるのかな?」
「さあ。犬連れてるとこしか見たことない」
「ふぅん……」
最近知ったことがある。
──男子校の男子は、想像以上に女に飢えている。
潤平も朱真も湊も、普通にかっこいいのに、今は誰も彼女がいないらしい。
気づけば、僕も彼女を目で追っていた。
笑いながら白い大きな犬と軽やかに歩く姿は、確かにかわいかった。
そのうち誰かが声をかけるのかもしれない。
そんな未来だけは、簡単に想像できた。
それが自分じゃないことだけは、はっきりわかっていた。
校門を出たところで潤平が言った。
テスト期間中で部活も補修も休み。
めずらしく四人で帰っていた。
潤平の視線の先、道路の向こう側の公園。
犬を散歩させている女の子がいた。
パーカーにロングスカート。
茶色のショートボブが風に揺れている。
「知り合い?」
僕が聞くと朱真が肩をすくめた。
「いや、たまに見かけるだけ。かわいいよなって話してて」
「制服は見たことないんだよなー」
「彼氏いるのかな?」
「さあ。犬連れてるとこしか見たことない」
「ふぅん……」
最近知ったことがある。
──男子校の男子は、想像以上に女に飢えている。
潤平も朱真も湊も、普通にかっこいいのに、今は誰も彼女がいないらしい。
気づけば、僕も彼女を目で追っていた。
笑いながら白い大きな犬と軽やかに歩く姿は、確かにかわいかった。
そのうち誰かが声をかけるのかもしれない。
そんな未来だけは、簡単に想像できた。
それが自分じゃないことだけは、はっきりわかっていた。