本好きで恋愛苦手な私が推し小説家に溺愛されるまで
なんだかんだで疲れているし、何より家主である藍堂先生がゆっくり湯船に浸かる暇もなく仕事に追われている状況で、私だけ入るのは申し訳ないというか……。
浴室に置いてある新品のシャンプー・リンス・ボディソープを開封して、サッとシャワーを浴びる。
バスマットとかも全部未開封の新品のものが置いてあって、前任の方は本当に細やかに気配りができて優秀な方だったんだろうなぁ。私は心の中で感謝した。
化粧水と乳液をつけてから濡れた髪をドライヤーで乾かし、ようやくベッドに横になる。
スマホのアラームをセットして、ふと自分の部屋の状態が気にかかった。なんかナマモノとか出しっぱなしにしてないよね……?
出かける時はまさか帰れないなんて想像もしてなかったからなぁ。
間違いなく人生で一番ジェットコースターみたいな、怒涛の一日だったと思う。
(3日後の締切が終わったら一度社宅に戻って、引っ越し見積りに来てもらって……)
私はいつの間にか眠りに落ちていた。
◇◇◇
ピピピピピピ……
アラームの音で目を覚ました私は飛び起きて、スマホで時刻を確認する。
藍堂先生の書斎に9時に朝食を持って行くので、朝食を作る時間を計算して7時半に起床。計算通りだ。
洗顔と歯磨きをしながら、朝食を作る段取りを考える。
(野菜を洗って切った後は、まず昨日の夜仕込んだ鶏肉を照り焼きにして……)